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永久の寝顔
晩秋の早朝
ひっそりとひっそりと

彼女は眠った

職場に1本の電話が入ったのは
3週間前のこと
朦朧とした彼女の声
入院したと告げる彼女に
病状を問うた私に
電話越しにも伝わってきた
苦笑い

痛みをこらえて床に伏し
意識を失って運び込まれた病棟はICU

末期の癌だった

覚悟の上だったのか

よく晴れた秋の空
雲はどこまでも高く
差し込む穏やかな陽光に包まれ
彼女は微かに笑みを浮かべているようで
でも寝顔と例えるにはあまりにも白く堅く
生命の営みを止めた姿はむしろ人形のようだった

現実感のない彼女の旅立ち
黒い額縁の中にはスポーツウェアに身を包み満面の笑顔

彼女の人生にも
こんなにも晴れやかに笑う瞬間があったのだと知り
ほんの少しの心の慰めと
逝き急いだ彼女の選択への遺憾が胸を締め付ける

明日
彼女は新しい名前をもらって旅立つ
私はただ見送ることしかできないけれど
せめて彼女の遺したものを見守ろう
それが彼女の最後の電話で言いたかったことだったろうから…
さようなら
貴女の魂に安らぎが訪れんことを…
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2008/11/16 23:52 | 雑記 | コメント(0) | Trackback(0) | pagetop↑
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