スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/-- --:-- | スポンサー広告 | pagetop↑
ジェノヴァ酒場の喧騒の中で未来を夢見る
薄暗い酒場の店内は戦闘職の方々で沸き立っていた
洋上で拿捕してきた商船からの収奪品を自慢しあったり
新しく手に入れた剣や鎧を自慢しあっていた

ジェノヴァの街はいつもにぎわっている
ジェノヴァの酒場はいつも繁盛している

そんなジェノヴァの酒場には不文律がいくつかあるわけで

そのひとつが「暖炉の前で体を休める者の邪魔をしない」である

ひとたび洋上に出れば無事に帰ってこれるとは限らない軍人稼業
ひとたび洋上に出れば生きて帰ってこれるとは限らない海賊稼業

技量と度胸で何とかなりそうな場面でも
運に見放されないとも限らない
そんな明日のことを考えないために
ただひたすらに今日の勝利を味わうために


軍人は…
          酔いつぶれるまで飲むこともある
海賊は…


そんな彼らの定位置は暖炉前
そこに寝転がらされているうちに
戦闘でこわばった指も温かさでほぐれていくのである
私がそっとジェノヴァ酒場のドアを開けたとき
店の一番奥の暖炉前に二人の航海者が身を休めていた
一人は暖炉の方に顔を向けいくつかの品物を売りに出していた
次の航海の軍資金作りかしら?

そして暖炉前のもう一人が…心優しい海賊さん
私がアフリカから戻ってくるまでに
いったい何杯のラム酒を呷らせてしまったのでしょう…

そっと近づき横に座って顔を覗き込む
静かで規則的な呼吸音
閉じた瞼の穏やかな表情
酔いつぶれているわけじゃなさそう…
待ち疲れさせてしまったかしら…
申し訳なさで胸が苦しくなる
いつもいつも私は待たせてばかり
根無し草の冒険者な私を許してください


「暖炉の前で体を休める者の邪魔をしない」
静かな眠りの時を妨げてはいけない…

パチパチと熾きの爆ぜる音
酒場の喧騒もここでは潮騒に似た響きで
このまま寄り添って眠ってしまいたくなる心地よさ
でも…
一言だけ…
視界いっぱいに海賊さんを眺めながら小さな声でささやいてみる


  「遅れました…本当にお待たせしちゃって…ごめんなさい…」

起こさなかったよね…どきどき
私もこのまま眠りたいな…海賊さんの隣りで…

20051121064040.jpg


「おかえりなさい」

目を閉じたまま静かにささやく海賊さん
眠っていらしたわけじゃなかったんですね
長旅の疲れをねぎらってくださる海賊さん
私の旅の疲れなど…
お待たせした心苦しさに比べれば…

海賊さんは座ったまま静かに語り始める
私がこうしていたいと願っているのを察しているかのように…


「そういえば新しい船を購入したって話していたでしょうか?」
  「いえ伺ってませんよ? おめでとうございます^^」
「そうでしたか 今度の船もまた船足が遅い仕様になってしまいました」
  「いえいえ 戦闘用の船は頑丈さが第一ですから
   遠洋航海をお望みの時には私が先導させていただきます^^」
「ええ、ぜひお願いしますね^^」

耳に心地よいよく通る声
この声で檄を飛ばされたら船員達も引き締まることでしょう
でも今はひたすら穏やかな優しい声
ずーっとずーーっと聞いていたい

  「そうだ お約束していた依頼斡旋書 今お渡ししてもいいですか?」
「ええ かまいませんよ^^」

先週もこんな風に別の海賊さんに依頼斡旋書押し付けたっけ
あれからまた140枚もたまってしまった
40枚は仕方なく処分してきたけど
手元にはまた200枚の依頼斡旋書があった

  「100枚お渡ししても大丈夫ですか」
「ええ^^ でも そんなに余っているなら売ればいいのに
 ジェノヴァでは依頼斡旋書を欲している航海者が多いですよ」

きっと誰もがそう思うんでしょうね
なんで売らないのか と

  『貴方の喜ぶ顔が見たいから それでは理由にならないですか』

棘が抜けた指の
治りかけた傷口が ずきん と痛んだ

言いかけた言葉を飲み込んだ
口にしてしまえば崩れてしまう関係もあるのだ
時々こうしてお会いして
お姿を拝見して
そしてこの広い背中を見送る
この距離感が近すぎず遠すぎない
行為が…気持ちが…重すぎず軽すぎない
ちょうどいいところで止まっている今を維持したい

  「私は親しい方々が喜んで下さることの方が嬉しいんですよ」
「そうですか^^ では遠慮なく」
  「お金に困ったときにはバザールで売ってかまいませんから^^
   どうせすぐにたまりますので^^」
「あはは 実は私も最近バザールを開くのが面倒になりまして」
  「でしょう?私はいつも動いていたい性格なので
   バザール開いてじっと座ってるなんてもっと向かないんですよ」
「私は最近はこうしてお話して1日を終えることも多いですね^^」

この泰然とした様子がとても安心するんですよね
私のように修行と称してあくせくしたりしない
この穏やかさにいつまでも包まれていたい

依頼斡旋書を渡してぼーっとする
以前はお会いするたびにそのお姿に心惹かれてドキドキしてましたけど
最近はお心に触れてほっとすることが多くなったかもしれない

「●●●… ●●●●… ●●?」

ぼーっとしてて
うっかり言葉を聞き逃してしまいそうでした

今… なんておっしゃいました?
私の耳がおかしくないのであれば…

「私と一緒に人を襲わない海賊になりませんか?」

って聞こえたんですけど…

それは私が貴方のパートナーになるという意味ですか
それともただ同じ職業観を共有しようという意味ですか

怖くて聞けない…
治りかけの指の傷がまた痛んだ

  「今すぐ海賊になることはできますが…性格的にムりが^^;;」

懐の海事ギルド登録証に目を落しながらつぶやく
そのまま戦闘技能の話などに話題を変えていく


貴方の横で戦う自分の姿を一瞬夢想して
そしてそれは私が望む姿ではないことに気づく

私は貴方の前では非力な存在でいたい
貴方に守られながら
貴方と共に世界中に隠された秘密を読み解いていきたい

それが私の望む未来の… ひとつ
言葉に出来ない未来の… ひとつ

スポンサーサイト

テーマ:大航海時代Online - ジャンル:オンラインゲーム

2005/11/21 23:44 | おちゃらけ | コメント(0) | Trackback(0) | pagetop↑
<<間抜けな私と頼れる海賊さん | ホーム | 一泊二日「んぼば」の旅 2日目>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://sharufa.blog33.fc2.com/tb.php/53-22760072
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。